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糖尿病神経障害に負けない!

2型糖尿病で糖尿病神経障害がある女性患者のブログです。

子供も糖尿病神経障害になることはあるの?

子供も糖尿病神経障害になることはあるか

未成年でも糖尿病合併症になる!

大人だけではなく、子供が糖尿病を発症してしまうことがあります。1型糖尿病は赤ちゃんや幼児の頃に発症することもありますし、中学生ぐらいからは2型糖尿病の子のほうが1型の子より多くなるんだそうです。

MODY(若年発症成人型糖尿病)は通常25歳以下で発症し、小学生で診断されることもあるそうです。タイプによって治療が不要な場合もあればインスリン注射が必要にな場合まであるんだとか。

そこで気になるのが「子供でも糖尿病を発症してからの期間が長くなると糖尿病神経障害などの糖尿病合併症を発症することはあるのかな?」ということ。

 

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アメリカで未成年の糖尿病の子供たちを対象に行われた観察研究によれば、思春期までに糖尿病と診断された子では糖尿病合併症の有病率が高く、とくに1型と比較して2型糖尿病で合併症が多かったそうです。

糖尿病平均を発症してからの期間は平均で7.9年、21歳前後の時点で糖尿病合併症の有病率は1型で32%、2型で72%だったそうですよ。かなり多いですね!

別の研究では糖尿病を発症してから5年以上経つ子供たちの糖尿病神経障害の有病率は大人のそれと同じぐらいだったそうです。

どうやら「子供は若いから大丈夫」ではないようです。子供たちはこれから長い時間を生きていかなければいけないので糖尿病合併症はとても心配ですよね。

糖尿病の子供たちはきっと辛い時もあると思う…

小さい子供が1型糖尿病になることはあるとはいえ、まだ小児と呼ばれる年齢で糖尿病合併症が明らかになるケースは稀だそうです。

しかし、血糖コントロールがわりと良好で糖尿病発症からそれほど年月が経っていない幼児にも糖尿病神経障害が起きることもあるんですって。

「神経障害」と言うとなんとなく中高年のイメージがあるかもしれませんけど、決してそういうことはないんですよね。糖尿病神経障害は、他の合併症よりも早い時期から出現しやすいです。

また成長期の子供は成長ホルモン分泌量が増加してインスリン抵抗性(インスリンが効きにくい)が生じることなどから1型・2型どちらの子も血糖コントロールが難しくなりがちだそう。

 

 

これは想像ですけど、きっと子供たちは「なんでオレだけがこんな目に遭わなきゃいけないんだよ!友達はみんな好きなものを食っているのにっ!!」と叫びたくなることだってあるでしょうね。

20代で妊娠糖尿病になり、その後30代で糖尿病と診断された私でさえ最初はそういうことをよく考えてしまって辛かったですから…

ヤケになったり気が緩んだりして血糖コントロールが乱れる期間が長く続くことは糖尿病合併症にも非常に良くありませんが、子供たちの心のケアも大事じゃないでしょうか。

 

ずっと元気に暮らしている方もいらっしゃいます!

アメリカの医師リチャード・K・バーンスタイン先生は私が尊敬している医師の一人です。バーンスタイン先生は12歳の時に1型糖尿病を発症しました。

先生は30代の頃には糖尿病合併症であちこちボロボロでしたが、自己血糖測定を開始し、インスリンの少量頻回注射と糖質制限で血糖値が正常化したそうです。※先生はインスリンの自己分泌がゼロなので糖質制限しても必ず注射は必要です。

そして長い年月をかけて、すでに出てしまっていた数々の糖尿病合併症をも克服され、この記事を書いている時点で85歳の先生は今も現役医師として活躍なさっていらっしゃいます。

12歳で糖尿病を発症して糖尿病合併症にも苦しめられた先生が85歳でも元気で過ごしていらっしゃるのは大いに励みになりますよね!

私が20代で妊娠糖尿病になったとき、産後に医師は「あなたはまだ若くて先の人生が長いのだから気をつけなさい」とおっしゃいました。

糖尿病になった子供たちは、さらに先の人生が長いわけです。糖尿病の子供たちがみんな、健康な子供たちと変わらずに元気に生きていけますように。