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糖尿病神経障害に負けない!

2型糖尿病で糖尿病神経障害がある女性患者のブログです。

糖尿病神経障害がある場合の運動療法で気を付けることは?

糖尿病神経障害の運動療法

運動はキツければキツいほど効率的で良い!と昔は思っていました

糖尿病患者にとって、運動療法はとても大事です。食後に血糖値が上がり始めたタイミングで適度な運動を行うと血糖値の上昇をうまく抑えられたりしますよね。

ただ食後血糖値の上昇を抑えるだけではなく、運動を定期的に行っているとインスリンの効きが改善されるのでやはり運動は大切です。

でも…すでに糖尿病合併症がある場合は気を付けなければいけない事があります。それは運動の内容や強度によっては糖尿病合併症が悪化したり、最悪の場合は突然死などの危険もあるからです。

 

立ち眩み

 

糖尿病合併症がすでに出始めているのに、医師のチェックを受けないまま強度の高い運動を勝手に行って眼底出血や心臓発作を起こしたり、腎症の進行を早めてしまうことがあるんだそうです。

私も若い頃、まだ糖尿病とは無縁だったころは強度の低い運動をちょっとバカにしていたところはあったと思います…反省しています。

しかし、自分が糖尿病合併症持ちになってみて初めて「安全第一だ、死んでしまっては何にもならないじゃないか」と分かったんですよね。。

糖尿病神経障害があると運動中どんな危険があるの?

糖尿病神経障害の知覚障害があると、足の裏に何か刺さったり足をケガしても痛くないのでなかなか気が付かず、治療が遅れてしまうことがあります。

そして運動中に低血糖になっても初期の自覚症状がなかなか現れず、急に意識障害を起こす可能性もあります(=無自覚性低血糖)。

怖いのが自律神経障害で、心臓の働きを適切にコントロールできず運動によって不整脈や心不全が起きることです。運動中に汗をかけない場合もあります。

私は糖尿病が発覚する前の年、当時パートで勤務していたスポーツクラブで安静時心拍数を測定したら120もあり、その後運動しても心拍数は120のままほぼ変化しないという出来事がありました。

 

 

今思うとこれは糖尿病による自律神経障害の症状で、何も知らずに激しい運動を行っていたことはとても危険なことでした!ちなみに今は安静時心拍数は時間帯により65~75の範囲内で落ち着いています。

「プロが運動指導を行ってくれていれば大丈夫」と思われるかもしれませんが、スポーツクラブのスタッフは糖尿病合併症についてはほぼ何もご存じないはずです。かつての私や上司もそうでした。

また厚生労働省による全国の健康運動指導士へのアンケート調査では、運動指導中・後に患者さんが救急車や病院へ搬送事故を経験したことがある方は25%もいました。

そのうち3.4%は、患者さんが亡くなってしまったそうです。健康運動指導士がきちんと指導してもこのような不幸な事故が起こることがあるのですから、本当に気を付けなければ!

 

自律神経障害は普段は苦しいわけではないので注意!

運動していて気分が悪くなったら誰でも休むと思いますが、私は心拍数に異常があった時も別に苦しいなどの症状は特に感じていなかったと思います。だから怖いのです。

1171名の糖尿病患者にCVR-R検査(心電図を用いて自律神経障害を調べる検査)を行ったところ、1型糖尿病で25.3%、2型糖尿病で34.3%に異常が見つかったそうです。かなり有病率が高いですよね!

健康な方であれば運動時には心拍も適切に調整されるものですが、これがうまくいかないので激しい運動は非常に危険なのです。

 

女医さん

 

糖尿病神経障害の自律神経障害ではまず「迷走神経」の障害が起こり、相対的に交感神経が優位になって、かつての私のように運動していないのに脈が速い「安静時頻脈」になります

病気がさらに進行して交感神経も障害されてしまうと、心拍数は正常値の上限ぐらい(90前後)になるそうです。病気が改善したのかなと思ってしまいそうで怖いですよね。

糖尿病神経障害は初期段階であれば血糖コントロールを良好に保っていれば時間とともに改善していくことが期待できるそうですが、自己判断で無理は禁物です。必ず主治医と相談して、許可された範囲内で運動を行いましょう。

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